第140章 妹に手を出してみろ

「奈津美、何を言ってるの? 結衣がそんな子なわけないでしょ」

南川萌々香は、思わず声の主へ視線を向けた。

話していたのは小山奈津美だ。奈津美は唇を尖らせる。

奈津美は橘結衣が嫌いだった。自分の好きな男子が橘結衣にラブレターを書いた。それだけでも腹が立つのに、噂まで大きくなってしまったのだ。

理解できない。橘結衣は橘家のお嬢様で、顔もいいし成績もいい。いくらでも相手がいるはずなのに、どうしてわざわざ自分の好きな男子を取るのか。

泥棒猫と何が違うの?

南川萌々香に言い返され、奈津美はますます納得がいかなくなった。手の中のペンをぎゅっと握りしめる。

「だってそうじゃん。私、何か間違っ...

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